不動産探しの旅 その6


前回の続き)


残りのひとつの物件は都心のタワーマンションで、
築浅物件(築1年)でありながら、分譲価格>中古価格でした。


売主が昨今の金融危機の影響で現金化を急いでおり、
販売希望価格は分譲価格から約20%値下げした価格とのこと。
そして、さらなる値引き交渉もある程度は可能とのこと。


まさに「価値>価格」のお買い得物件である可能性を感じて、
今まで内見した物件の中で初めて真剣に検討しました。


問題は、販売希望価格が1億円というところです。




分譲価格が約1億3千万円なので確かに20%超値下げしているのですが、
気楽に購入を決定できる買い物ではありません。


もともと今回探している物件に永住するつもりはないので、
5年後に売却をする前提でDCF法によるシュミレーションを実施。


頭金、ローン金利、割引率、管理費・修繕積立金・税金の現金支出項目等を設定し、
5年後にいくらで売却できれば納得のいく結果が得られるかを計算してみました。


計算をした結果、やはり条件としては悪くない印象。
ただし、5年後に想定される売却価格の振れ幅は大きいことが予想され、
リスクの高い投資であることは確かです。


今回の私の方針は、「現在の市況において、住居を賃貸しているよりも購入の方が
ファイナンス的に有利ならば物件の購入を検討する」というものであり、
「リスクを取って不動産投資で大きなキャピタルゲインを得る」ことはあまり考えていません。


その意味であまり高いリスクを取りたくなかったので、
結局、この物件は見送ることに・・・。


しかし、さすが1億円の物件だけあって、閑静な立地、非常に豪華な設備、
100平米超のゆったりスペース、とホテルのような物件であり、
内見そのものは非常に楽しい経験でした。
(ただ、正直、住む実感は全く沸かなかったですが・・・)



今回の内見を通じて感じた&考えたことは下記の点でした。


(1)人気の高い中古タワーマンション物件は売主の値段設定も非常に強気。
分譲価格より高い値段で値付けをしてくることが多い。
(それでも根強いファンがいて、その価格で売買が成立してしまう)


→ ここ数年はこれでも良かったんだろうけど、この購入スタイルは正直疑問。


(2)人気の高い中古タワーマンションで値ごろ感のある物件が出ると
あっという間に売買が成立してしまう。なので、人気物件を割安に取得しようと
思ったら、情報入手と意思決定の早さが必要。


→ 資産価値が高いと見込まれる物件を事前にリストアップしておき、
不動産業者に売り物が出たらすぐに伝えるように連絡しておく。
かつ、「この値段なら購入する」という価格水準をあらかじめイメージしておく。


(3)お買い得物件は高額物件の方が出やすい?
(高額物件は富裕層(投資家)による取得がメイン。今回の金融危機の影響で
ダメージを受けた方が現金化を急いで売却というケースあり。)


→ 言い換えると、富裕層(投資家)は環境の変化に合わせて損切りを行うけど、
一般のファミリー層は含み損が生じてもなかなか損切りの意思決定ができない、
と言えるのかも。


その意味では、今のところ高額物件から「お買い得(に見える?)物件」が出てきており、
これから実体経済の悪化に合わせて一般物件の販売希望価格も下がってくるのかもしれません。



やはり、具体的な物件の検討に入ることで初めてわかることがたくさんあります。
その意味では、今は知識ゼロの状態からさまざまなことを吸収している段階なので
非常に楽しいです。


皆さんの経験や知識によるアドバイスがあれば是非お願いします!