マリノスの大量解雇騒動に思う「伝わる言葉」

ずいぶん前の話題になっちゃったけど、
マリノスでベテラン選手が大量解雇された話に思うこと。


マリノス一筋の16年、松田直樹が示した本気のクラブ愛とサッカーへの思い


上記の記事に興味を持って、マリノスのシーズン最終戦での松田選手、
そして、木村和司監督、嘉悦社長の挨拶をyoutubeで聞いた。


松田選手の挨拶

松田選手挨拶全文テキスト


木村監督、嘉悦社長の挨拶

木村監督、嘉悦社長挨拶全文テキスト


松田選手の挨拶は観客一同が感動の嵐。
一方、木村和司監督、嘉悦社長の挨拶はブーイングと松田選手へのチャントでかき消されて、
まともに聞いちゃもらえない。


冷静に聞くと、嘉悦社長の挨拶だって彼の立場を理解してもらうために
懸命な想いとコミットメントを訴えている。
すごく筋道立った内容だし、熱を込めて語っている。


でも、いきなり解雇されて明日もわからない人間の心の叫びと
社長を辞任してもそれなりの立場があるだろう人間のロジカルな訴えでは、
やはり聴き手への伝わり方が違う。


自分はどちらかと言うと嘉悦社長に近い立場で話をしなくてはならないことが多いので、
嘉悦社長に同情してしまう。
でも、現段階において、彼はどんなに言葉を尽くして自分の行為を正当化しても
サポーターを納得させることはできない。
結局は、来シーズンの結果で納得させるしかないってこと。


一方、木村和司監督は通り一遍の淡々とした内容で挨拶を終えており、
ある意味全くヤル気を感じさせないスピーチ。
でも、それが正解なのかもしれないとも思う。


「ゴチャゴチャ言うより、来期の結果を見とれ!」


という「敗軍の将は兵を語らず」的なスピーチだったのかなと。


うまくいかない時、責任の矢面に立たされた時に管理職はいかに振舞うべきか、
考えさせられるエピソードでした。